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2011.10.31

【本】堤中納言物語 虫愛ずる姫君ほか

半月ほど前、いつも読ませていただいてるナンシーさんのブログ「きままにナンシー」で「秋の虫」の話題が出ました。

Tutumi_chunagon_2 それで「虫愛ずる姫君」の話を思い出して、堤中納言物語を読んでみることにしました。

図書館へ行くと「日本古典文学大系」から「マンガでよむ昔物語」までいろいろ並んでたんですけど、私の学力を考慮にいれて、高校・大学の教科書クラスの文庫本を借りてきました。

先ず最初に、「序」として「堤中納言物語」の概要が載ってます。

虫愛ずる姫君のエピソードは知ってても、この古典を読み込んだ方は案外少ないかもしれません。わたしもその1人です。

それによると、「堤中納言物語」は、平安中期以降に書かれた短編物語を10編ほど集めた物語集で、その編集は中世、南北朝の時代(今から600年ほど前)か? と、されています。

作者や作成時期は一編を除いて不明でおそらくすべて別人とされており、編者も判っていません。

題名の堤中納言は、物語の登場人物でも、作者でも、編者でもなく、あるいは「お話しを包みこんだ説話集」が、人名のように伝えられるようになったか? とも云われるそうです。
講義は(笑)、これくらいにしてお話の中身に移りましょう。
短編集ですから、展開が早くて、起承転結が効いています。しかもショートショートの定石どおり、どの話も意外な結末を迎えて、面白いです。

ネタばれになるのであらすじは書きませんが、滑稽な話、奇想天外な話、しみじみと読ます話、ちょっとHな話、・・・・・と、今のコントやお笑いに通じるいろんな語り口が楽しめます。

源氏物語の模倣といって悪ければ(笑)、本歌取りのパターンが多いのも、この時代の特徴なんでしょうね。勅撰集や源氏をそらんじるのは、この時代の貴族の当たり前の教養課程だったでしょうから。

学校で「虫愛ずる姫君」以外を習わなかったあなたも、一度読んでみてください。引き込まれますよ
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お帰りは、このバナーから「本館」へどうぞ。

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