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2012.05.28

陽明文庫名宝展と東山散策 (前編)

昨日までで終わってしまいましたが、京博で開催された「陽明文庫名宝展」を見に行ってきました。
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201205youmei_bunko01a
近衛家は、五摂家筆頭の格式を誇る家柄で、古代から戦前の華族制度の廃止まで、おそらく天皇家に次ぐ名家として続いてきました。

陽明文庫は、その近衛家に伝わる古文書や美術工芸品を保存する施設で、御室仁和寺の近くの山の麓にあります。

所蔵する資料は20万点を超えるとされています。原則として一般公開はされていないので、この展覧会は王朝文化の香りに触れる貴重な機会です。
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K_fuji3 イラスト (C)もみじ葉の風 (禁無断転載)
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最初に、日本史や美術史の教科書でもおなじみの「春日鹿曼荼羅図」や「藤原鎌足像」が展示されて、近衛家の歴史の深さを感じさせます。

続いて、藤原道長の日記「御堂関白記」をはじめ、歴代の当主が書き綴った日記や手紙がたくさん展示されています。

道長の娘の彰子中宮が一条天皇の敦成親王(後一条天皇)を出産したときのくだり(紫式部日記で有名ですね)や彰子と腹違いの娘・威子(いし)が後一条天皇の中宮に入内したときの宴会のくだり、など

歴史上のひとでしかなかった平安貴族の自筆の日記や手紙をみると、「本当に千年も昔にたしかにこの人達も、京都で生活されてたんだ。」

と、感動します。

威子入内のときに
「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」

という、有名な歌を詠んだそうですが、さすがに照れくさくて自分の日記には書けずに(笑)、小右記という藤原実資(ふじわらのさねすけ)という人が書き残した日記で今に伝わるのも面白いです。

御堂関白記は、最近現代語訳が文庫本で出たので一度読んで見たいと思います。
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Jyuni_hitoe イラスト (C)もみじ葉の風 (禁無断転載)
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時代は、鎌倉から室町へと流れていきますが、展示品はやはり、歴史に名を残す皇族・公家・僧侶のゆかりの
品が続きます。

当然ですが、武家に関する物はほとんどありません。所蔵されていない訳はないでしょうが、展示会の内容が「王朝文化の華」なので、それに絞ってるんでしょうね。

最後は、江戸から近代になります。ここで目を引いたのは、寛永の三筆のひとり、近衛信尹(のぶただ)の名筆と雛人形や加茂人形や御所人形の数々。お人形さんは、お姫様の遊び道具なのでしょうが、小さいものは、高さ一寸前後の豆人形も並んでいます。

腰を落として、目の高さを人形と合わすと、小さいのにその精緻さには驚きます。いまのプラ成型なら簡単でしょうけど、いちいちおが屑を固めたり、紙を張り合わせたりして形をつくり、胡粉をぬって、端切れを貼って、顔を描いてと、大変な手間ひまをかけてるのが見て取れます。

「なにもなにも ちひさきものはみなうつくし」

と書かれた枕草子の一節が浮かびました。
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Kodomowc1イラスト (C)ましうし堂 http://www2u.biglobe.ne.jp/~masi-usi/index.html
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他にも、名品・優品がいっぱいありましたが、紹介しきれません。ふだんは遠い存在だった平安貴族が一気に身近になったいっときでした。

(続いて、今も残る平安貴族の面影から和風の再発見(笑)のため、東山区内を散策します。)
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お帰りは、このバナーから「本館」へどうぞ。

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