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2012.11.06

秋の特別公開の冷泉家と報恩寺

2012_11_1reizeike01 4日の日曜は、引き続き「秋の特別公開」に出動です。前日の大混雑に懲りて(笑)、朝一番に出かけました。

9時から開場なのですが、30分前に行くと、まだ誰も並んでもいません。とりあえず静かな門構えを撮ったり、御所の中を散策して時間をつぶします。

15分ほどして戻ってくると、やっと数人がお待ちに、「こんなに空いてるのかなぁ?」と、思ってると、私の来た直後に、また観光バスが横付けされて団体さんのご到着

やっぱり駄目かと思ってるうちに、入場開始。まずは一般客だけで最初の説明グループを作ってくれたので、ほどほどの人数でゆっくり説明を聞けました

以下、室内は写真撮影禁止のため、パンレットをもとに説明します。
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2012_11_1reizeike02 表門を入って、勝手口のようなところから土間に通されます。
大きなおくどさん(かまど)が目に付きます。神事に使われるそうで、毎日のご飯をかまどで炊いてるのではなさそう。

そして、土間の梁には「しゃぐま」と呼ばれる、わらを束ねたお守りが飾ってあります。祇園祭の長刀鉾の魔よけとして使われたものを、祭りが終わってから頂いて、飾るのだそうです。

それから一旦玄関をでます。表門の四隅には、玄武(亀に似た想像上の動物で北方の守り神)が取り付けられてます。このお屋敷が御所の北側にあるからだそうです。
←左の写真。

次に、玄関に回ります。賓客や当主の出入りする大玄関と用務客や家族用の内玄関があります。玄関の横には、従待(家来の待合所)が造られています。

このような造作は、9月に見た上賀茂神社の社家のお家とよく似ています。江戸時代のお公家さんの屋敷の一般的な建築プランなんでしょうね。

続いて、内庭から中の間と上の間を見学します。庭には、左近の橘と右近の梅が植わっています。御所などは、右近は桜ですが、梅が古い形式なのだとか。

それと座敷の襖は、萩を図案したような唐草模様になってます。一般的に花鳥風月や中国の古典にちなんだ襖絵が描かれていることが多いのですが、この座敷では、和歌の会が開かれることも多く、和歌の創作を邪魔しないように、単純な模様にしてあるのだとか。納得です。

奥の居間に回ります。ここは大正時代に増築されたところで、天井の造りなどが異なってます。第15代当主の冷泉為村(と、聞こえたんですが?)のしつらえが再現されてました。江戸期のお公家様の日常生活を見ることができました。

最後は、裏庭にある御文庫と新御文庫を外からですが見学します。ここには、冷泉家の家宝ともいうべき、古典籍や美術品が納められています。

国宝が、古今集や明月記など5点、重文クラスは40数点もあります。もちろん一般公開はされてませんが、たまに博物館の展覧会などに出てくることがあるので、その機会を待ちましょう。
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2012_11_2houonji01 お土産に、冷泉家を紹介する小冊子を買って、満足のうちに、次の堀川寺之内の報恩寺へ向かいます。

今出川通り小川の交差点を右に折れて、すこし北へ上がって行くと、やがて西陣の織屋さんのならぶ一角にでます。

その中に、報恩寺の参道があります。入り口には「鳴虎 報恩寺」の石碑が立ってます。
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2012_11_2houonji02 入場券を買って、枯山水のお庭を見ながら客殿に上がります。本堂・庫裏は江戸末期の大火で焼失し、今に至るまで再建されていません。

まずは、本尊の阿弥陀様を拝んでから説明を聞きます。

それによれば、元は一条高倉、今の京都御所の北東付近にあったが、豊臣秀吉の京都改造の時に、現在地に移転したのだとか。

江戸時代の初めには、筑前の黒田長政がこの寺を宿舎としていたが、急病のため客殿で亡くなられるという事件もあったそうです。(長政と父・黒田勘兵衛の位牌も安置されてます)
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2012_11_2houonji03 そして、左の写真(パンフを写したもの)が、ここの目玉の鳴き虎図です。

14世紀に、中国明代の画家四明陶佾(しめいとういつ)が描いたとされ、後に日本にもたらされ、1501年に、後柏原天皇よりこの寺に下賜されたのだそうです。

非常にリアルに描かれてます。また3Dのような立体画像のように描かれており、向かって右手から見ると、虎に向かい合うように、左手からだと、虎を横から眺めるように見えます。

鳴き虎は、秀吉が虎図を聚楽第に持ち帰った夜に虎が鳴いて眠れなかったので、虎がお寺に帰りたいので吼えるのだと思い、寺に返したとの言い伝えによります。
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2012_11_2houonji04 そのほか、境内には「搗かずの鐘」と称される、重文の梵鐘、墓飛びの仁王像、桃山時代の年代銘のある石橋の擬宝珠(ぎぼし)など、見るものも多いです。

また、落ち着いてからゆっくりと参拝したいところです。

ふたたび、織物屋さんやお寺のならぶ一角を通って、地下鉄の鞍馬口駅前を通り過ぎて、下鴨神社に向かいます。
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2012_11_2houonji05 鞍馬口通りを烏丸からすこし東に行くと、こんな竜宮門のような山門があり、中庭に羅漢様が立っておられます。

閑臥庵という黄檗宗のお寺だそうです。この付近は何度も通ってるはずなのに、今まで気づかなかったのが不思議です。

聞くところでは、黄檗宗だけあって、普茶料理が頂けるそうです。またサロン(今、流行のお寺Cafe&Bar)もあって、お庭をみながら良い雰囲気で京の夜を楽しむことができるのだとか。

拝観が13時から(ここを通ったのは午前中)で、中をみることは出来ませんでしたが、またの機会に参らせてもらいましょう。
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2012_11_2houonji06
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2012_11_3shimogamo01 出雲路橋を渡り、下鴨地区に入ります。みたらし団子のお店の近くに、こんな写真館がありました。

最近は、デジカメの普及で、写真屋さんは急に減りつつありますが、ここは下鴨神社の婚礼や七五三の写真撮影で、繁盛しているのでしょうか。
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(下鴨神社の「方丈記800年展」に続く)
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お帰りは、このバナーから「本館」へどうぞ。

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コメント

羅漢さんが たくさんのお庭って、すごいとこですね。たくさん羅漢だけがならぶとこは みたことありますが、こんなお庭にあるのびのびした展示の羅漢は はじめてです。羅漢さんが きもちよさそう!
みに行きたいなぁ!

今晩は
3Dのような立体画像の鳴き虎がとても観てみたいです
行かなくても、説明が有り行ってきた気分に成ります
お寺の中にカフェ&バーが最近流行なのですねそんなことも知ら無い私です(~_~;)

>> まぶちょんさんへ

まだ彫刻が真っ白で真新しいし、3月頃にここを通りかかったときには
気が付かなかったので、最近できたのかもしれませんね。

地下鉄鞍馬口駅から徒歩5分も掛かりません。
下のお寺のHPで調べてみてね。
http://www.kangaan.jp/

>> na nori さんへ

虎の絵は、普段は非公開で大切に仕舞い込まれているためか
非常にきれいな状態で残ってます。
今週末まで展示されてるので、都合が付くようなら一度見て
ください。

お寺さんのカフェ・バーは、やはりこういう時代ですから心の
内を聞いてもらいたい。でも古臭いお寺さん(笑)は嫌だ。
という、若い人に人気みたいですよ。

レトロ感いっぱいの写真館・・・残ってほしいですね!

枯山水のお庭、素敵ですね~
チャララ~♪チャララ~♪チャラララ~♪
「そうだ京都へ行こう」
な、気分にさせていただきました
たくさんの羅漢像も、不思議な感じです。
まだ、丸い設置場所?がいくつかあるようですね。
今後も、羅漢さまが、増えるということなんでしょうかね?
いろいろなポーズも、楽しいですね

>> キハ58さんへ

チェーン店のDPE店は、ほぼ全滅状態になりましたが
こういった写真館の方が、プロの技術とともに
今後も続いていくんでしょうね。

>> mik さんへ

調べて見ると羅漢さん、2年ほど前に作られたんだそうです。
台座だけのところは、この先も作られていくのでしょうね。
また前を通った時には、増えていないか注意してみます。

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