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2013.01.18

【本】誰も知らない東大寺 筒井寛秀 著

第212世東大寺別当の筒井寛秀師が書かれた、東大寺のご住職さん直々の(笑)、お寺の案内記です。

寛秀師は、1921(大正10)年に、東大寺塔頭にお生まれになり、1935(昭和10)年に13歳で得度。大正大史学科を卒業されてから、東大寺の庶務執事や教学執事、執事長などを歴任し、平成2~5年に第212世別当、華厳宗管長を務められました。その後は長老となられ、2010年1月に88歳でお亡くなりになりました。

まさに、東大寺に生まれ、育ち、一生を捧げられた方です。

Toudaiji01 「誰も知らない」と題されているだけあって、
二月堂「お水取り」
私の重源上人
私の東大寺案内
東大寺に生まれて

の4部に分かれていますが、大仏さんと二月堂・三月堂周辺しか知らなかった私には、どれも面白いエピソードぱかりで、一気に読んでしまいました。

一番面白く感じたのは、やはり東大寺案内ですね。
ご存知のようにあれだけ広いお寺ですから、境内にはお堂やお社や施設がいっぱい点在しています。大仏殿の東側は、比較的観光客も行くところですが、戒壇院のある西側や正倉院のある北側へ足を伸ばすひとは少ないようです。

そのほか、奈良を代表する写真家の入江泰吉の仏像撮影に関するエピソード、
今の本坊が、前に伝記を読んだ話を載せた、理源大師聖宝によって開かれた東南院の跡だということ、
法華堂の不空羂索観音の宝冠が戦前に盗難に合い、6年後に無事に発見された話、
平家の南都焼討で焼失した大仏殿を復興した重源は、なんと61歳になってから復興を命ぜられ、83歳まで掛かって再建を成し遂げていること、

などが、面白く感じましたね。

それと、寛秀師は、収集癖があって、記念切符の膨大なコレクションもお持ちだとか。
「今の切符は、薄っぺらで、インクがすぐ消えてしまう。」と、嘆いておられるのが、まさに同好者として、共感できました(笑)

わたしも、戒壇院や正倉院のある付近は、一度しか行ったことがありません。こんど奈良へ行くときは、この本を片手に、諸堂を巡ってみたいと思います。
*

Toudaiji02
記念切符収集家の老師にちなんで、近鉄奈良線の切符を (昭和55年発行)
pinboke_entry
お帰りは、このバナーから「本館」へどうぞ。

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コメント

今晩は
東大寺何度も言っていますけどやはり
一般客が行く場所にしか言っていないです(~_~;)
6年後に発見された話や、エピソード面白いですね
61歳で復興を命ぜられ83歳までそれでも成し遂げる
気持ちの強さには完敗です
面白いお話有り難うございます

 東大寺の207代、208代の管長は、としちんの
先輩にあたる方のようです。(2つ大学へ行って、
京都は中退)
 近鉄奈良線には、何度か乗ったことがあります。
生駒山を越え(石切駅)た後の、大阪の夜景がとても
きれいだった記憶があります。

みんな南大門の方から入っちゃうからでしょうね。昔、ボールを放り上げて遊んでたぐらいですけれどね。
一本北の道へ入って戒壇院の手前を右折して西塔跡の道を行くと近道なんですけれど
それと、大仏鉄道の碑からまっすぐ東へ向かうと、大仏殿の裏手を通って二月堂の北側へ出ます。

2月だったけ・・・。お水取り、参加しました。
こういうときって、火の粉あびても 熱くないんですよねぇ!不思議です。
奈良は京都の次に好きなとこです。最近 いってないなぁ、
鹿さんと たわむれてこようかしら。

>> na nori さんへ

こんにちは。
奈良のガイドブックは、それこそ数え切れないくらいあるので
しょうけど、東大寺の和尚さん直々の案内本ですから
これに勝るものはないでしょうね。

重源が大仏殿を復興するのは、歴史の教科書にも載って
ますが、還暦を越えてからの大仕事とは知りませんでした。
すごいですねぇ。見習なければいけませんね。

>> としちんさんへ

生駒トンネルを抜けた辺りからの大阪平野と大阪湾の
景色は、昼夜とも美しいですね。

徒歩で、生駒山の暗闇峠越えを計画はしているのですが
なかなか踏み出せてません(^^ゞ

>> なにわさんへ

どうしても、近鉄やJRの駅からスタートすると南大門へ向かって
しまうんですね。
今度行くときは、西側の門から入ってみます。

>> まぶちょんさんへ

こんにちは。

お水とりは、真冬のしかも夕方から夜の行事なので、
一度も行ったことがありません。

あの火の粉をいちどは浴びてみたいです。

暗峠?南生駒の方から行ったほうが楽でしょう。南生駒のほうがが高度が高いですから。ただ、枚岡のほうが急勾配で下ることになりますが。
小学校の遠足で半日で越えたのでそう時間はかかりませんよ。桜咲く頃なら額田あたりがまた綺麗です。
火曜水曜ならお付き合いいたしますが。

それとお水取り、人が多いので4回しか行っておりません。3月12日はお避けください。最も人が集まります。
3月初旬のほうが楽です。

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