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2013.02.24

京の冬の散歩 鞠小路から北春日通りを歩く

確定申告で、税務署に行く用事があったのですが、あまり楽しいお役所(失礼)でもないので、せめて行く途中でも楽しんでやろうと、普段は通らない細い通りを歩いていくことにしました。

タイトルの「鞠小路」も「北春日通」も、京都にお住まいの方なら、鞠小路は東山通りの一筋西側の、京大病院の裏手の通り、春日通りは丸太町通りの一筋北側、京大病院の南に接する通りといえば、お分かりでしょう。地元以外の方は、恐れ入りますが、地図ソフトなどで、京都大学病院を検索してみてください

さて、鞠小路は叡電元田中駅ちかくの御蔭通りの交差点から南を呼ぶそうで、元田中から北は、ふつうは一乗寺街道などと呼んでます。その昔は、元田中付近までが町なかで、そこから北側は田舎だったんでしょうね。わたしも元田中駅で電車を降りて歩き出します。

すこし出町柳方面に線路に沿ってあるくと、一乗寺街道の踏切があり、ここから南に鞠小路へと入ります。まわりは住宅地で、すぐに養正小学校の前を通ります。なかなかモダンな校舎に建て変わってます。バス通りではなく、一筋入ったところに学校があるのも、旧街道時代の名残なのでしょう。
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もうすこし行くと、阿闍梨餅本舗満月の本店があります。この有名な和菓子屋さんも観光客にはわかりづらいところにありますが、この出町柳から百万遍にかけての一帯は、昔は洛北の農産物の集散地で、お菓子の原料の米・麦・小豆、燃料の柴などを扱うのに便利だったからここに店を構えたんでしょう。お店のHPには、「最初は出町橋の付近に店があったが,戦時中の強制疎開で百万遍に移った。」とあります。
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阿闍梨餅の前を過ぎ、今出川通りを渡ったところから南を鞠小路と呼ぶひとも多い(わたしもそんな感じです)ですが、そこには、日本でも唯一の手作り金平糖の専門店とも言われる緑寿庵清水さんが店を出しています。純和風のお店には暖簾がかかり、昔の金平糖作りの釜が展示してあります。ひな祭りも近づき、ヒナ菓子を買い求めるお客さんが目に付きました。
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金平糖屋さんの先は、東一条通りの交差点です。この付近は最近まで左京区役所があってよく戸籍を取ったりしに行ったのですけど、区役所が松ヶ崎に移転してからは、行く用が無くなってしまいました。この辺りから京都大学の施設が目に付きます。特に医学部関係の研究所や関連の会社が目立ちます。大学でも人文科学や社会科学系ならまだわかりますが、医学系となるともう象牙の塔で、ちょっと歯が立ちません。

大学病院にそって古いすこし傾いた煉瓦造りの塀が長々と続き、木造の療養所のような病棟が見えます。バス通りから見える大学病院は近代的な医療センターの趣ですが、裏手には、まだこんな古い建物が残ってるんですね。真夜中にこんなところを歩くと、試験管片手に白衣のガリガリ博士が人体実験をしているところが月明かりで窓に映りそうです(怖~!)

鞠小路は北春日通りに突き当たって終わりになります。ここから道を左手に取ります。大学病院の広い駐車場に向き合って、古風な日本旅館が並んでいます。今でも通院や研究のために大学に数日間通うひとが泊まっていかれるのでしょうね。近代的なビジネスホテルに建替えないところが大学の町らしいところです。
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東山通りを渡ると、また京銘菓の老舗が向かい合っています。聖護院八ツ橋総本店と本家西尾八ツ橋本舗です。どちらも創業300年を誇る老舗です。最近は、餡入りの生八ツ橋がお土産の定番になってますが、やはりニッキの香ばしい八ツ橋煎餅を好む方も多く、本店まで足を運ぶひとも多いです。八ツ橋という菓子の由来は、八橋検校というお琴の名手をしのんで、琴の形に似せてすこし湾曲させたせんべいをこの聖護院の茶屋で作り始めたからというのが、京都の和菓子店での定説です。(ほかに伊勢物語の東下りの段に出てくる在原業平の三河の八ツ橋のカキツバタの歌にちなむとの説もあります。)
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八ツ橋屋さんのすぐ先には、修験道本山の聖護院門跡があります。ちょうど京の冬のたびの一般公開の時期だったのでお参りしてみることにします。修験道の山伏さんの修行の様子や装束・道具などが展示されてます。お庭がすばらしいです。白川砂をちりばめた石砂庭ですが、砂に線を縦横にいれて市松模様のようになっています。そのお庭の外れに本堂があり、不動明王さまが火焔を背負い、矜羯羅童子(こんがらどうじ)と制吒迦童子(せい たかどうじ)を従えて、にらみを利かせておられます。

聖護院の隣は、塔頭の積善院凖提堂(しゃくぜんいん じゅんていどう)です。このお寺は五大力さんとして知られ、2月23日が法要の日でした。五大力さんは、醍醐寺の力餅の持ち上げコンテストがテレビなどでも放映されて有名ですが、こちらも多くのお参りがあるそうです。行ったのは法要の2日前で境内ではお坊さんや山伏さんが準備におお忙しいでした。ちなみに説明書きによればでは、金剛吼(こんごうく)、竜王吼(りょうおうく)、無畏十力吼(むいじゅうりきく)、雷電吼(らいでんく)、無量力吼(むりょうりきく)の五大力菩薩がお奉りしておるのだそうです。皆さん強そうなお名前の仏様ですね。
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凖提堂の向かいは、須賀神社です。この神社では節分に懸想文売りが登場するので有名です。懸想文とは恋文(ラブレター)のことで、神主さんのような衣装を着て、覆面をし、手に懸想文をぶらさげた梅の枝を持って、境内をうろつきます。聞くところでは、この懸想文はそっとタンスの奥に仕舞っておくと、着物が増え、奇麗になれ、良縁にも恵まれるのだとか。境内には、交通安全の神様、その名も交通神社もあります。京都の自動車には、この神社のお守りをつけている車もよく見かけます。

さらに東に歩くと、黒谷さんから真如堂さんへと続くのですが、私は税務署に用があるので、神社のところで丸太町通りにでて散歩を終了しました。大通りをバスや自家用車で通り過ぎるだけではなかなかわからないタウンウオッチングの1時間半でした。
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無事に確定申告を済ませて、次は岡崎の美術館にまた回ります。展示会のお話は、次回に。
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お帰りは、このバナーから「本館」へどうぞ。

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コメント

なかっちょさんへ
 
 このあたり、歩いた記憶があります。
西尾の八橋のお店も見ましたが、遠方の方は、
知らない人も多いのではないでしょうか。
 大学病院もあったようですが、学生は、医者の子供で、高級車に乗ってくるのに、
先生は、医者でも公務員なので、普通車で、
立場が逆に見えると揶揄している人もいました。
大学の街京都でも、このあたりは、敷居の高い
イメージがあります。

ツタの絡まるもこもこビルがいいですねえ・・・
京都はまだまだ色々なものが残っているのですね。
 
確定申告に行かねばなりませんが、気が進まず、まだ書類を書いていません。
どうせなら楽しむ、の発想でさっさとやることにいたします。

こんにちは☀
今日も良いお天気で散歩日和ですね(*^_^*)
阿闍梨餅は京都へ行くと買って帰ります(*^^)v
金平糖も私好きでね教室のお菓子としても置いてあるんですよ
お客様も懐かしい~って言いながら食べてくれます
八橋私は堅い方が好きです。バリバリと食べます
懸想文初めて知りました
私もタンスの中に入れておかねば♬

>> としちんさんへ

こんにちは。
この付近の和菓子屋さんは、知る人ぞ知るといった感じでしたが、
最近は、みなさんネットで事前に情報を仕入れてこられますので
観光客も目立つようになりました。

たしかに、京大でもバス通りの東側のキャンパスはビンボー学生が
多くて、西側の医学部は、金持ちの医者のタマゴばかりという
イメージですね。学生時分も、いまでも大学病院には診察やお見舞い
以外は、あまり寄りませんね。

>> マイマイさんへ

ツタのからむ古いビルは、外科の研究棟だそうです。
その回りを囲む煉瓦塀は、おそらく明治時代から残っているので
しょうね。ほかにも煉瓦造りの教室は、だいぶん少なくなって
きましたが、ポツポツと残ってます。

最先端のiPS細胞の研究所と明治の木造や煉瓦校舎が
同じキャンパスに並んでいる対比が面白いです。

>> na nori さんへ

こんにちは。

阿闍梨餅は、手土産に喜ばれますね。
金平糖は、最近はあまり食べなくなりましたが、結婚式の引出物などに
根強い人気があるみたいです。

八ツ橋は、個人的には、生八ツ橋(餡の入ってないの)が好きです。

このルートは、近鉄京都駅か京阪七条駅から大学の行き帰りによく使ってました。河原町通が早朝深夜を除いて自転車通行禁止ですから。
そりゃあ、バス通り、いや、市電道が開通したのは戦時中、小学校はそれより前からありますから。万里小路(のほうがしっくり来ます)にせよ、大原街道にせよ、出町から放射状に伸びていたことの名残がよう判りますね。
北白川から比叡山に向かう街道は荒神口から斜めに走り東大路一条へ、今出川通から北白川へ伸びてゆきますが、途切れている京大構内も、昔は道路だったのです。

で、春日さんあたりの宿屋、この時期は受験生が宿泊に来るんですよ。

>> なにわさんへ

こんにちは。京都駅から吉田付近までチャリで走ってたんですか?
行きは、それなりに上り坂で大変だったでしょう。(京産大よりはマシか)

大学病院前の宿屋は、受験生も泊まるんですね。
コロッと忘れてました。

あ~、八橋だぁ!!最近食べてないや。京都みやげは いつも これ!
最近は パーキングで 買えるし、本店まで 赴くことがなくなったけど、やはり本店で買いたいかも。
また しばらくしたら 京都行くね~♪

>> まぶちょんさんへ

こんにちは。
最近は、八ツ橋なら全国の百貨店やおおきなスーパーなら売ってますね。
これは、京都のお菓子に限らないけど。

今週末からは、いよいよ3月。観光シーズン幕開け。
混まないうちに来てね

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