2018.11.02

奈良・興福寺のライトアップ

10月27日に、奈良に行ってきました。
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興福寺を参拝し終わったのは、午後5時前。夕日が国宝の三重塔を金色に染め上げているところでした。

西方浄土を感得する瞬間ですね
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それから1時間ほど正倉院展をみて博物館を出て、6時前に再び興福寺に戻ってきました。ちょうどライトアップがはじまったところです。

昼間とは、また違った荘厳な姿をみせる五重塔。
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中金堂は、プロジェクション・マッピングで鮮やかに照らし出されています。
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この真っ青なお堂が、一番印象的に感じました。
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青緑色も、海の中のようなイメージで面白いかも(^^)/
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夕方から、日が暮れたあとの奈良を歩くのは初めてなのでなかなか面白かったです。

また別な季節の夜の奈良も楽しんでみたいですね。
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(次回は、大阪のギャラリー巡りです)
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2018.10.31

奈良(平城宮跡・興福寺・正倉院展)に行ってきました

10月27日に、復元された興福寺中金堂と正倉院展をメインに、奈良に行ってきました。
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まずは、電車を大和西大寺駅で降りて、平城宮跡へ。

遷都1300年祭の喧騒はもうありませんが、静かに復元された古都のイメージを体感できます。
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大極殿の前庭にたって、正殿を見上げると奈良朝の貴族の気分になれますね(^^)
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大極殿のバルコニーに立って、南を見ると広場をはさんで、南門の復元工事が進められています。

完成(左下が完成模型)まではまだ数年かかりそうですが、来年からは復元工事を間近で見学できるデッキが設けられるそうです。
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資料館に入ります。ここでは平城宮跡遺跡の全容をボランティアガイドさんが、丁寧に教えて下さいます。かなり専門的な質問にも答えて下さいます。

歴史に興味がある方はもちろん、ツアーで訪れた方も時間があれば是非寄ってください(^^)/
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この日の見ものは「地下の正倉院展」と題した、平城宮遺跡より発掘された木簡の展示です。

管理人は、新聞の文化面の連載記事の「木簡から読み解く奈良時代の歴史」を楽しみにしているのですが、そこでこの展示を知って、正倉院展に合わせて観覧にきました。

木簡は、思っていたより小型ですが、1300年の時を経たとは思えないくらい鮮明に文字が残っています。中には国宝に指定された木簡もありまして、輝いて見えますね(^^♪

この展示は、主に「荷札」ですが、役所の事務文書から私的なメモ、落書きや中には「呪詛の札」とおぼしき、ヤバイ(^^; のも見つかっているそうです。

21世紀の今でも、平城宮南東部の元長屋王屋敷跡とされる場所に立つ商業施設は、なぜか不入りで 赤字経営、閉鎖に追い込まれるパターンが続いています。地元では「これは、無実の罪で自殺に追い込まれた長屋王の呪いだ」と、囁かれているとか・・・・・・
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平城宮跡から奈良公園にバスで移動して、興福寺に300年ぶりに創建当初の様式で復元された、中金堂にお参りします。

さっき見てきた大極殿に似た、壮麗な建物ですね。仏殿というより宮殿に近いです(^^)
あをによし奈良の都は咲く花の・・・・・」 の和歌そのものです。

堂内には、金色にかがやくお釈迦様の像が安置され、左右に8体の諸仏が配置されています。
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普通、お寺というと奥の東金堂や五重塔のくすんだ(失礼)ブラウン系の色合いを想像しますから、朱塗りの柱は、神社のイメージですね
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続いて、春秋の特別公開時しか拝観できない北円堂に参ります。

端正な八角堂です。鎌倉時代初期の1210年に建てられ、興福寺で一番古いお堂だどうです。

中には、弥勒菩薩、無著、世親、他の仏堂が安置されています。
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興福寺をでて、奈良国立博物館の正倉院展の会場に向かいます。

時間は午後5時を回ってすこし薄暗くなってきました。まだ観光客はたくさん歩いていますが、正倉院展の見学のピークは過ぎて、入場待ち時間はゼロです。

館内も目玉の宝物の前は、人だかりしてますが、少し待てば一番前でじっくり見れます。

今年の目玉は「玳瑁螺鈿八角箱」「平螺鈿背八角鏡」「犀角如意」などでしょうか。いずれも高価な煌めく素材で装飾した、珍奇な宝物です。

今までは、朝一番に駆けつけて会場まで1時間以上待ってましたが、時間が合うなら夕方から夜(土日祝は8時まで)に見るほうがいいようですね(^.^)
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(続く) (次回は、再び興福寺へ戻ります)
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2018.06.29

石仏と剣豪の里、柳生街道を歩く(その3、滝坂の道)

6月22日は、振休がとれたので前から行きたかった柳生街道を歩いてきました。
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大柳生の集落から忍辱山(にんにくせん)の集落に向かう急な上り坂を這い上がると、突然バス道路にでて戸惑いましたが、(^^) 道路の向こうの茂みに、忍辱山円成寺の山門をみつけてひと安心。

境内にはいると「こんな山の中に」と驚くほど、豊かな水をたたえた池とその奥にたたずむ楼門が。

ここまでの峠越えの疲れが一気に吹き飛ぶ感じ
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本堂で、重文の阿弥陀様を、相応殿で、国宝の大日如来様を拝ませていただきます。

特に大日如来様は、運慶の初期作品(安永元年(1175))と知れる自筆の墨書き銘文が残され貴重な文化遺産です。金箔もすこし残り、とても800年以上前の平安時代最末期の仏さまとは思えません。

こんな山寺だからこそ、戦乱などに巻き込まれず、今に伝わったのでしょう
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さて、ここで時間は1時半となりもうすぐやって来るバスで帰るか、このまま滝坂道を奈良市内まで歩くか、判断が必要になります。

このバスの次は、4時過ぎの便まで3時間ほどありません(^^; 歩くと12Kmでやはり3時間前後掛かります。

まだ足はそれほど疲れてなくて、歩けそうだったのと、夏至の直後で日が長いので歩くことに
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誓多林町(せたりんちょう)の峠の茶屋までゆるやかな上り坂が続きます。

最初は石畳の旧道ですがすぐに細いながら車道になり、時々車が通ります。

ようやく茶屋に着いたら、もう店じまいしてしまって無人でした。写真を一枚だけ撮って通過(^^;
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春日山ドライブウェイと合流すると、また石畳の旧道です。

かなり急な下り坂で滑らないように慎重に歩きます。この付近も石仏がたくさんあるのですが、もう疲れてたまたま道沿いにあるもの以外、わざわざ見に行く気力がありません
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「荒木又右衛門が試し切りをした」と伝えられる首切地蔵様です。

ここは休憩所があって、最後のトイレ休憩。
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朝日観音です。朝日に映えるのでこの名のある磨崖仏です。真ん中が弥勒菩薩、左右は地蔵菩薩だそうです。

すこし下には夕日観音や寝仏と呼ばれる石仏もあるのですが、パス(^^;
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ようやく、奈良市街のはずれの田んぼまで降りてきました。カルガモ君が迎えてくれます。
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新薬師寺の横手から春日大社に到着、無事に柳生街道のハイキングは終えることができました。

所要時間は、ちょうど7時間(休憩・拝観含)、歩行距離25キロ余、歩数4万3000歩余でした)
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さすがに剣豪の道だけあって、ハードでした 柳生街道をすこしナメてました。

次回は、秋口にでももう一度円成寺からゆっくりと石仏を堪能しながらゆっくりと歩きたいと思います。

お疲れさまでした←自分
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(次回は、京都のギャラリー巡りです)
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2018.06.28

石仏と剣豪の里、柳生街道を歩く(その2、剣豪の里)

6月22日は、振休がとれたので前から行きたかった柳生街道を歩いてきました。
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笠置から峠を越えて、柳生の集落に入ってきました。

まず目についたのが、お城のような民家。遠目には旅館か料亭のように見えましたが、普通の民家のようです(^-^)

もしかして、柳生藩の重臣の子孫のお家だったりして(^^;
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十兵衛杉です。

「柳生十兵衛が諸国漫遊に旅立つ時、植えていった」と伝えられています。50年ほどまえに落雷をうけ枯れてますが、いまなお剣豪の凛々しさを彷彿させますね。
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柳生藩家老屋敷です。村を見下ろす高台にあります。残念ながら非公開です。

白壁にアジサイが似合います。
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柳生家の菩提寺の芳徳寺。こちらも山の中腹にあって、家老屋敷から一旦、バス道路に降りて、また登ってお参りします。

さすがに剣豪の里だけあって、観光コースも起伏があって足腰に自信がないと大変です(^^;
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柳生藩歴代の墓所。

柳生但馬守宗矩やその子、十兵衛三厳が眠っておられます。
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芳徳寺の近くには、「剣豪で名高い柳生石舟斎宗厳が天狗と試合中に一刀両断に断ち切った」と伝えられる「一刀石」があります。
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この付近は、巨石が林立し、天石立神社としてあがめられています。

「神話時代、手力男命が天岩戸を開いた時にその扉石が当地に飛来したもの」との言い伝えもあります。
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柳生の里の見どころはほぼ回ったので、また峠を越えて円成寺に向けて歩きだします。

峠の登り口に疱瘡地蔵があります。1319年(元応元年)の銘があります。ちょうど700年前、鎌倉時代末期の作ですね。
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お地蔵様の彫られた岩の横手にも何体かの仏さまが彫られています。
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道が急坂になっているところは、有名な石畳が敷かれています。人馬の通行を楽にするために、江戸時代に敷かれたとも、それ以前から敷かれているともいわれます。

それにしても、このような山道に石畳を敷くには大変な労力がかかったことでしょう。

個人的な感想ですが、雨あがりの石畳は濡れて滑りやすく、ズック靴では歩きにくいです。昔はわらじ履きなので、石畳は足に馴染んだんでしょうか? 現代人には土道のほうがありがたいです
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昼食休憩させてもらった、夜支布山口神社。この付近の村の鎮守さまです。
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休憩後は、また円成寺に向けて最後の峠を上ります。
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(続く) (次回は、円成寺から滝坂道を奈良市内へ下ります)
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2018.06.26

石仏と剣豪の里、柳生街道を歩く(その1、笠置から柳生へ)

6月22日は、振休がとれたので前から行きたかった柳生街道を歩いてきました。
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出発は、関西線木津駅から。加茂からひと駅だけですがキハ120に乗り換えます。木津川の流れに沿ってディーゼルカーのエンジン音を楽しみながら(^^♪ 数分で笠置駅で下車。
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亀山に向かう列車を見送って、目の前にそびえる笠置山に登ります。
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柳生へ直接向かう道もありますが、やはり旧街道を歩かないとね(^^;
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登山口から15分ほどで笠置寺の山門に到着。市街地ではアジサイは見ごろを過ぎましたが、山寺では今が見ごろです。
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この付近一帯の山々は、古くから山岳信仰のメッカとして栄え、巨石や滝を廻る修行場が点在しています。
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「平等石」から眺める木津川上流方面。ちょうど枯れ枝が伸びているあたりに関西線の線路が走っていて、SL時代の昔から名撮影地として知られるところです。
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笠置寺をあとに、アジサイが咲き乱れる柳生街道を柳生の里に向かいます。

峠を越えると突然ゴルフ場のグリーンが広がって、現実に引き戻されます(笑)。坂をおりると京奈府県境、奈良市柳生町に入ります。
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この辺は、国定公園なんですね。

倭建命(やまとたけるのみこと)の
「大和は 国のまほろば たたなづく青垣 山ごもれる大和し美し

の和歌から名付けられているのでしょうか。
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また旧道にもどってすぐのところにある「阿対(あたや)の石仏」。
阿弥陀様とお地蔵様が彫られています。
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石仏を過ぎると道は開けて、柳生の集落に入ります。
町の中心部までは、もうすこし。
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(続く) (次回は、剣豪の里を散策します)
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2017.11.10

正倉院展と平城宮の「みつきうまし祭り」をみてきました。

3連休最終日の5日は、奈良国立博物館に正倉院展を見に行ってきました。
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今年は、目玉になる宝物の展示がすくなくて、ちょっと残念

そのためか、日曜にも関わらず観客は少な目。早起きして並んだのに損した

とはいうものの、ろうけつ染めの羊や熊鷹をデザインした屏風や、瑠璃や玻璃の杯や椀、サイの角杯、ロウ石を削って竹製に似せた尺八、伎楽面の酔胡従、鼈甲や螺鈿細工が施された机や小箱などなどが目につきました。
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特にいいなと思ったのは、刃渡り数センチ、床屋さんで使うカミソリくらいの小刀なんですけど、鞘をべっ甲や金銀で仕上げ、ガラス玉や宝石を飾りにつけてるの。

天平貴族のオシャレのセンスが光ります。
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奈良博をでて、平城宮の「みつきうまし祭り」に回りました。

広い宮城跡はススキが原になってます。風に揺れる穂が白波のようで、その奥にそそり立つ朱雀門や大極殿が幻想的ですねぇー(^^)
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個人的には、イベントのマイクの絶叫があまり好きくないので イベント会場にはいかず、周辺の草むらになった遺跡をひと回りしてきました。
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管理人的には、この踏切が一番の見ものやね
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将来的には、地下化されて大極殿と電車と取り合わせは見られなくなるから、今のうちに(^^)
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気づくのが遅くて、よい場所で写真撮れなかったけど、「楽」も通過していきました。
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(次回は、大阪のギャラリー巡りです)
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2017.08.13

竹内街道を歩いてきました。(その2:二上山に登る)

山の日の8月11日に、竹内街道を歩いてきました。

恵心僧都ゆかりの阿日寺にお参りして、いよいよ二上山に登ります。
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登山口にある加守神社。正しくは「葛木倭文座天羽雷命神社(かつらきしとりにいますあめのはいかづちのみことじんじゃ)」という大和の古社らしい(^^) 長い名前をお持ちの神さまです。
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ここから急な山道を登ります。標準タイム1時間ほど。

やはり真夏のハイキングが疲れますね。気候の良い時期の倍は疲れるといっても大げさではない感じ(^^; 

途中で何度も休憩し、最後の急登では足が攣りそうになりながらも、なんとか1時間弱で登り切れました
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雄岳山頂です。

残念ながら、木々が生茂って展望はききませんでした。
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山頂には、葛木二上神社と
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悲劇のプリンス、大津皇子の墓があります。

(辞世の和歌)
ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ

(大来皇女の挽歌)
うつそみの人なる我や明日よりは二上山を弟と我が見む

この和歌を高校の古典の時間に習ってから、いつかは二上山のお墓に参ろうと思いながら40年以上も経ってしまいました。
当時の純粋な 気持ちも薄れたのか、あまり感動は湧きませんでしたね。
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雄岳山頂をあとに、一旦、鞍部の馬の背まで降り、再び登り返して雌岳山頂を目指します。

こちらの方は、山頂付近が公園のように整備され、ゆっくりできました。
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東側の展望、橿原市から明日香村方面
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南側の展望、葛城山、金剛山が望めます。
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西側の展望、大阪平野を一望できます。空気が澄んでいると大阪湾を通して、淡路島や六甲山も望めるそうです。
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帰りは、大阪方面下りました。竹内街道の別道で当麻寺方面に出る岩屋峠です。

上がると二上山、右手は当麻寺方面、手前が竹内街道に下ります。
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ここからは、急坂ですが舗装道路となりドンドン下っていきます。
麓近くは石畳で舗装され、旧道らしい雰囲気を出しています。

竹内街道側の二上山登山口まで降りてきました。右手にいくと竹内峠の旧道です。
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ここからしばらく国道166号線を歩きます。

振り返ると高圧電線の向こうに二上山が見送ってくれてました(^.^)
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(続く) (次回は、近つ飛鳥を歩きます)
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2017.08.12

竹内街道を歩いてきました。(その1:阿日寺から二上山登山口へ)

お盆休みの初日は山の日にちなんで(^^♪ 奈良・大阪の県境にまたがる二上山に登り、竹内街道を歩いてきました。
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出発は、JR和歌山線の香芝駅から。奈良県南西部は近鉄のイメージがありますが、京阪で京橋まで移動すると、JRのほうが便利なんですね(^^)
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最初の目的地は、奈良国立博物館でみた「源信展」で紹介されていた、恵心僧都源信の生誕地とされる阿日寺です。

香芝駅から隣接する近鉄下田駅を通って、国道168号線沿いに20分ほど歩きます。
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「恵心僧都誕生院」の扁額のかかる本堂です。

言い伝えでは今から千年ほど前の天慶五年(942年)にこの地でお生まれになったとされています。

拝観は予約制なので、境内だけを見て引き上げるつもりでしたが、たまたまお寺の檀家総代さんがおられ、「奈良博の展示を見て来た。」というと、お寺のかたに取り次いで下さいました。
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本堂に入れて頂くと、まず欄間の二十五菩薩来迎図の素晴らしさに驚きます。

来迎図は、絵ではよく見ますが彫刻で立体的に見られるのは珍しいのでは。

内陣に鎮座される阿弥陀三尊像は、恵心僧都みずから彫られたと伝えられています。

内陣右手には、重文の大日如来さまと蓮華座を足で踏み付けるようなユニークな(笑)お姿のお地蔵さまもおられます。

(画像をクリックすると拡大します)
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お盆前の忙しいさなかに対応していただいたお寺の方にお礼を言って、二上山の登山口に向かいます。

手前が雄岳(517m)、奥が雌岳(474m)です。
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途中、二上神社口駅前を通ります。たまたま電車が通過するところだったので、駅名票を入れて写真を撮りました。

ん! 後ろの黄色い電車はなんや?
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なんと、検測車「はかるくん」ク25号でした。

あわててカメラを向けましたが、見事に 標柱がお顔を遮ってくれました

まあ、走っているところは滅多に見られない検測車をナマで見れただけ良しとしましょう(^.^)

駅から5分ほどで登山口です。
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(続く) (次回は、二上山に登ります)
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2017.06.21

奈良を散策してきました。佐保路から春日野へ (後編)

201706nara13 6月12日に、奈良を散策してきました。

東大寺の北側から東側にきました。この付近は観光コースですが、さすがに月曜日は人が少ない(^.^)

「草をはむ鹿とお水取りの二月堂」という、典型的な(笑) 絵はがき写真が撮れました。
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201706nara14 お水取りに使われる若狭井とは違いますが、(若狭井のある閼伽井屋は非公開)春日山から湧き出る霊水です。

4月に、若狭神宮寺で奈良に送る霊水を汲む井戸を見ましたが、ようやく到着して組み上げる井戸にも来れました(*^_^*)
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201706nara15 屋根が付き、足元の石組も美しい、登廊を下ります。

ひんやりした空気が昇ってきます。
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201706nara16 登廊を降りたところ。

いい雰囲気でした。三脚をたててじっくり撮影されてる方がおられました。

この日は、散歩メインでデジイチを持って来なかったのを悔やんだ場所でした(*_*)
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201706nara17 続いて三月堂(法華堂)です。

ここは、国宝の不空羂索観音さまがおられるお堂です。

そんなに大きくないお堂ですが、観音さまを中心に、仁王さま、四天王さま、梵天・帝釈天さま、執金剛神(秘仏)の10体の仏像が安置してあります。
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201706nara18 上手い具合に観音さま真正面が空いていたので、そこに座ってじっと天平仏を眺めていました。

よいお姿をされています。
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201706nara19 坂を上って不動堂まで行ってみました。東大寺の境内でもここは初めてのお参りと思います。

本堂前に立たれた四体のお地蔵様。ふと思いついてうち二体を斜め後ろから写させていただきました。
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201706nara20 手向山八幡前から若草山の麓を通って、春日大社の森に入ります。

個人の観光客は少ないですが、外国からのお客様や遠足・修学旅行の子供たちと大勢すれ違います。
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201706nara22 鹿さんもたくさんいます。

こちらがエサを持ってないのを見透かして(笑)いるのか、見向きもしませんね。

さすがにお父さんシカは、こちらを注意しているようですが(^.^)
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201706nara21 藁葺き屋根の茶店をバックにたたずむ鹿さん。

日本昔ばなしの世界です
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201706nara23 春日大社のお参りも済んで、戻りは中の禰宜道とよばれる春日原生林のなかを抜ける小径をたどります。

いまでも遊歩道以外は禁足地として立ち入り禁止の森ですから、奈良市街から少ししか離れていないのに深山幽谷の雰囲気です。
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201706nara24 森をぬけると高畑町。

志賀直哉旧宅などがある、清閑な住宅地です。

柳生街道の出発点でもあります。柳生の里は一度もいったことが無いので、秋口にでも訪ねてみたいですね。

流石に夏場は無理でしょう
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201706nara25 高畑町から、鷺池に浮かぶ浮御堂を通って、興福寺へ向かいます。
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201706nara26 この日の最終目的地の興福寺です。

仮講堂で「阿修羅と天平乾漆群像展」をやっているのを拝観します。

いつもは、国宝館に安置されている阿修羅像ですが、国宝館が工事で休館中のため、こちらに移されています。

どちらかといえば、博物館として「見せる」ことに重点が置かれている国宝館では、かなり間近に阿修羅像を見ることができました。

でも、「宗教空間をイメージ」してもらうがコンセプトの今回の展示では、仏さまは内陣の奥に納まられて、しかも重なりあってやや遠くて見づらい感じですね。
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201706nara27_2 まあ、立体曼荼羅というのか、仏典に基づいて収まるべきところに収まられた仏様はホッとされてるかも(^-^)

お寺本来のあり方としては、この方が正しんでしょうけどネ(^.^)
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201706nara28 業平寺、不空羂索観音、阿修羅像と、なかなか見応えのあった奈良散策でした。

まんとくんに見送られて、近鉄奈良駅を後にしました。
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Nara01 【おまけ-その1】

近鉄奈良駅では、30000系ビスタEXを使った修学旅行電車が見れました。

大阪か京都までなら特急車は使わないと思うので、名古屋か伊勢方面まで行くのかな。
【おまけ-その2】
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帰りは、ひさびさに音姫食堂さんに寄せてもらいました。
お昼だけの営業になって、平日に休める日くらいしか食べにいけないので(^^;

この日の日替わりは、焼き魚定食でした。
ご馳走様

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次回は、智積院のアジサイ苑です。
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2017.06.20

奈良を散策してきました。佐保路から春日野へ (前編)

201706nara08 前に、西山の業平寺に行ったときに、奈良にも業平寺があると聞いて、6月12日に振休が取れたので、行ってみました。

近鉄新大宮駅を降りました。まんとくんに出迎えてくれます。

平城宮跡を左に見て、北に数分歩きます。一条通を越え、関西線の踏切を渡った佐保山の麓に、お寺はひっそりとありました。

*
201706nara01_3 言い伝えでは、在原業平の祖父にあたる平城天皇の萱御所跡に、父阿保親王の菩提を弔うため、業平自身が聖観音像を刻んで、創建したのだそうです。


伊勢物語の初段でも、業平らしい男が、奈良の都、春日野の里に所領を持ち、そこに狩りに行く話が出てきます。

男はそこで、美しい姉妹をみつけて、懸想の歌を詠みかけます。

春日野の若紫のすりごろもしのぶの乱れ かぎりしられず
*
201706nara02 実は、最近まで奈良にも業平寺があることを知らず(^^; 

「なんで伊勢物語は、奈良から始まるんやろなぁ?」

って、思ってたんですが、若き日の業平は奈良に住み暮らしていたこともあったようなんですね。

そういえば、筒井筒の話(23段)など、奈良とその近郊が舞台の段も多いのもがてんがいきますね(^^)

筒井筒井筒にかけしまろがたけ過ぎにけらしな妹見ざるまに
おんな返し
比べ来こし振り分け髪も肩過ぎぬ君ならずして誰たれか上ぐべき
*
*
201706nara03 業平寺をでて、歴史の散歩道にそって、東大寺の方に向かいます。

しばらく行くと、狭岡神社がありました。

藤原不比等が、国家鎮護と藤原氏の発展を祈って、自分の邸宅の裏山に天神八座を奉ったのが始まりとされています。
*
201706nara04 小さな村の鎮守さまといった風情のお宮ですが、由緒正しいんですねぇー(^◇^)
*
201706nara05 また東に歩くと、興福院という尼寺がありました。

拝観は許可制のようで、門は堅く閉まっておりました。

門前のマツヨイグサの黄色が白壁に映えます。
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201706nara06 さらに数分歩くと、聖武天皇と光明皇后の眠られる佐保山南・東陵にでました。

奈良時代を代表するお二人は、今も仲良く同じ丘陵にお休みです。
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201706nara29 光明皇后のお墓に参ると、二匹の鹿さんが出迎えてくれました。

奈良にシカは珍しくもありませんが、こちらを警戒しながらも興味深々おそらくエサをくれないかとみている姿は、ほほえましかったです。
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201706nara07 御陵から500mくらい一条通を進むと、東大寺の転害門です。

門前に無料休憩所があるので、一休み
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201706nara09 転害門から東大寺の広い境内を進みます。

この付近は観光客も少なく、緑あふれる散歩道をゆっくりと歩けます。

正倉院に寄ってみました。ここも正倉院展のとき以外は、閑散としてますね(^.^)
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201706nara10 大仏殿の裏側が見えてくると、塔頭寺院がならぶ一角です。
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201706nara11 瓦を積んだ土塀にレトロな消火栓

奈良らしくて、思わずパチリ
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201706nara12 塔頭の塀越しに伸びる夾竹桃

夏らしいですねぇー
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(続く) 長くなるので、後半の春日野へ(^^♪
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